映画ニュースと全然関係なくてすみません。
管理人のjackです。
個人的に去年観た映画の中で管理人が好きなものを挙げておきます。
ここ数年は少なくとも劇場で100本位は観ようと心がけていたんですが、
去年はガクッと減って、69本でした…。
本数見れば良いってものでもないんですが、
話題作(『英国王のスピーチ』『ブラック・スワン』等々)も劇場で観そびれて、
後からDVDや2番館で観たりすると、なんとなく祭りに乗り遅れた感が
あって寂しいものです。
かといって「今年は気合を入れて劇場で観るぞ!」って感じでもないんですが(笑)
そんななか去年観た映画(DVDやら名画座もすべて含めて去年初めて観た映画)
の中で管理人が選んだ好きな映画5本です。
※特に順位はありません
※あと文中にわりとネタバレっぽい表現が多いです
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・ヒア・アフター
イーストウッドは基本的に大好きな作家なんですが、
よくもこんなに訳が解らない映画を撮ったなって思いました。
話的にはサンフランシスコとパリとロンドンに住む3人の主人公が
ロンドンのブックマーケットで出会うだけの映画なんですが、
この距離的にかなり離れた場所である3都市を撮っているはずなのに、
観ている側の印象としては、どこも同じ雰囲気、
それもかなり暗い場所ばっかり撮っているので、距離感を感じないというか、
サンフランシスコにしてもパリにしてももっと綺麗で特徴的な場所があるだろ
と思っていましたが、恐らく意識的に距離感を感じない作りにしてますよね。
それがどんな意味なのかは僕もよくわかりませんが、
全く接点が無かった3人の主人公が、出会うという結末を考えると、
距離とか空間をねじ曲げて、登場人物たちに運命的な邂逅をさせようという
作り手の神のような意思が感じられて好きですね。
ようするに映画ではなにをやってもいいってことに気付かされました。
・メアリー&マックス
コミュニケーションという人間関係の根本的な部分について、
恐らくアニメーションで一番上手く描ききったんじゃないでしょうか?
しかもセリフも極端に少なく、殆どがナレーションなのも凄いですね。
結局人間同士は分かり合えないという悲劇的な話なのに、
最終的な結論が「人間なるようにしかならない」というのも潔くて好きです。
まあ、そんなものですよね。
・スーパー!
実はエンディングの表現がメアリー&マックスと同じだがこちらは
潔いほどタクシー・ドライバー。
真面目に生きてきた男が狂気にかられて世の中の理不尽さを叫ぶシーンは
何度観ても泣ける。
・アンダーグラウンド
リバイバルをシアターNで観た。
このオープニングシーンを観ただけで、
どれだけ素晴らしい音楽の映画かはかるはず。
前編を包み込んだジプシー音楽は、素晴らしいという言葉だけでは表現できない。
映画を総合芸術として観ると、この映画においての音楽が占める存在感は、
若干主張しすぎるきらいがあるが、まるでアングラ演劇を観ているような
破天荒なストーリーと、躁状態の登場人物のリズムが相まって、
わりとそんな些細なことはどうでもよくなる。
惜しむらくは、この映画を観ている私が、国境の存在をほとんど
意識していないで育った日本人ということだ。
ユーゴスラビアと言わずとも、この映画のテーマである『国』の思想に
共感できる程度の変遷がある国に住む者にとっては、
単純に『好きな映画』以上の特別な存在になるはず。
・イリュージョニスト
メアリー&マックスのようにコミュニケーションをテーマにしながら、
まったく違う方向の話なのが面白い。
イリュージョニストの場合は、主人公の手品師とアリスという少女は言語で
コミュニケーションができない。
その言語的なディスコミュニケーションを喜劇風に描いているのが面白い。
画面で起こっているすれ違いはそのシーンだけ観ると、明らかに喜劇なのだが、
実は非常に恐ろしいことが起きている。女って怖いね。
正直言って去年は、合わなそうな映画を避けて観たので、
つまらない映画は少なかったですね。
がっかりした映画は大体期待値が高かった映画(サッカーパンチとかね)ですし。
今年は100本ぐらい劇場で観たいですね。
(と、書きつつも現時点でまだ2本ですが(笑))
去年のベストはパンズ・ラビリンス
去年はリバイバルで観た「赤い靴」
乙でした!
毎日楽しく読ませてもらっていますよー
シアターNで観たアンダー・グラウンドは確かにすごくよかった!