名古屋に「モーションキャプチャー」スタジオ 全国初モーションキャプチャー俳優を育成

ゲームやアニメのキャラクターの動きをよりリアルにするため、「モーションキャプチャー」と呼ばれる技術で人の動きをデータ化するスタジオが、来年、名古屋市内にできることになり、デモンストレーションが行われました。

「モーションキャプチャー」は、体につけた「マーカー」と呼ばれる印の位置と動きをデータ化する技術で、ＣＧ＝コンピューターグラフィックスのキャラクターの動きや表情も人間そっくりに再現できるため、映画やゲーム、アニメーションなどで広く活用されています。

名古屋市は、産業の中心を製造業が占める中、ＩＴの分野にも力を入れようと、今年度から補助金を出して企業誘致を始め、これまでに６社の進出が決まっています。

２１日は、中村区にあるＩＴなどの専門学校「ＨＡＬ名古屋」に、モーションキャプチャーの技術を使ってゲームやアニメの制作を行う２つの会社「活劇座」と「スピード」のそれぞれの代表が専用の特殊なスーツ姿で登場し河村市長と懇談しました。

この中で２社は、来年、名古屋市内に、商業用のモーションキャプチャーのスタジオを開設するほか、全国で初めてとなるモーションキャプチャーのモデルを務める俳優を育成する場を設けることも明らかにしました。

河村市長も、同じ専用のスーツ姿で、懇談の後、「モーションキャプチャー」の技術を体験し、手や足を動かすとＣＧの猫も同じように動くのを確認しながらアニメーションの収録に挑戦しました。

モーションキャプチャーのスタジオは、名古屋市にも「ＨＡＬ名古屋」のような専門学校のほか、大学にもありますが、商業用の大規模なものはなく、これまで東京や大阪で収録されていました。

「活劇座」の古賀亘社長は「名古屋でモーションキャプチャーの俳優を育て、この地で活躍できるよう頑張りたい」と話していました。

また、「スピード」の岩木勇一郎社長は「この地域に根付く製造業とデジタル産業をマッチングさせて新たなものを生み出したい」と話していました。

河村市長は「グーグルやマイクロソフトに負けないよう、名古屋の地からＩＴ企業が羽ばたいてほしい」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20181121/0001981.html