引用元:【歌手】Chara、息子・HIMIとの初デュエット披露!映画『ゾッキ』音楽監督&主題歌担当 [鉄チーズ烏★]
https://www.cinematoday.jp/news/N0119632
歌手のCharaが、竹中直人、山田孝之、齊藤工(俳優名義・斎藤工)が映画監督として共同制作する映画『ゾッキ』で、キャリア初となる音楽監督を担当したことが明らかになった。映画主題歌となる「私を離さないで」では、息子・HIMIとの初デュエットを披露する。
数多くのヒット曲を連発し、アーティストへの楽曲提供やプロデュースも手掛けてきたCharaは、竹中監督の映画に対する熱い想いに共鳴し、本作への参加を決意。キャリア初という音楽監督にとどまらず、自ら作詞した主題歌「私を離さないで」では、佐藤緋美名義で俳優としても活動する、シンガーソングライターの息子・HIMIが作曲を担当。初のデュエットも披露している。
主題歌について「息子のHIMIとやりたかった」というCharaは「1番私がしがみついているもの愛だからファミリーだしね、私達見えないもので繋がっているから」とコメント。キャリア初となった音楽監督については「それぞれの監督のグルーヴを感じて森のように共生して生きる植物的なイメージで役者さん達を活かせる小さな妖精のような監督仕事だった気がします〜(多分、世界一適当な音楽監督です)」とつづっている。
本作は、長編アニメ『音楽』の原作者でもある漫画家・大橋裕之が、2017年に発表した初期作品集を映画化。およそ30編にわたる短編の中から、多数のエピソードを織り交ぜて構成された、ありふれた日常に巻き起こる不思議な笑いを描くヒューマンコメディーで、脚本は舞台演出家・劇作家の倉持裕が担当。大橋の生まれ故郷である、愛知県蒲郡市でロケが行われた。「ゾッキ」とは、古本市場の特殊用語で「寄せ集め」を意味する。
「いつも自分が監督する時はその時に直感的に浮かんだ方々に映画音楽をお願いしてきました」という竹中監督は、「ゾッキ」を映画化しようと考えた際も、「フッとCharaの歌声が浮かんできました」と証言。「全ての曲が完璧でムダがなかった。痺れまくりでした……。Chara は本当に最高!! ぼくたちが作り上げた《ゾッキ》の世界に Chara の作り出した音楽は優しく柔らかく時にエロチックにそしてチャーミングに寄り添ってくれました!Chara本当に本当にありがとう!もうそんな感じです!」と感謝している。
本作には、そのほかにも豪華アーティスト陣が参加しているといい、山田監督は「編集が終わった映像と共にスタジオに入らせて頂き、ミュージシャンの方々とコミュニケーションをとりながら音を完成させていく時間はとても幸せなひとときでした。おかげさまで、ゾッキは声も素敵な作品に仕上がりました」とコメント。また、齊藤監督は、Charaの楽曲デモをかけながら撮影に臨んだといい「Charaさんの元に集まった他のアーティスト方も素晴らしく関わった映画ながら近年でこんなにもサントラが欲しい邦画はありません」とその仕事を絶賛。原作者の大橋も「Charaさんが作ってくださった音楽のおかげで、映画の奇天烈な部分と温かい部分がより一層輝いて見えます。ありがとうございました!」と感謝をつづっている。
本作では、吉岡里帆を筆頭に、豪華キャストが参加。鈴木福、満島真之介、柳ゆり菜、南沙良、安藤政信、ピエール瀧、森優作、九条ジョー(コウテイ)、木竜麻生、倖田來未、竹原ピストル、潤浩、松井玲奈、渡辺佑太朗、石坂浩二、松田龍平、國村隼らが出演している。(編集部・入倉功一)
映画『ゾッキ』は2021年春全国公開
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ちょっと太めの猫のようなその女の子は、他のヴォーカリストの例に漏れず、プロデューサーによって選択された僕の演奏を、ミキシングのブースで聴いていた。ピアノのイントロが流れ、彼女の歌が流れ出すと、僕の音楽的な性感帯に電流が走った。滑りつくような、濡れたニチャっというリップノイズと、舌ったらずな滑舌、オレンジや蜂蜜や葉巻の香りがする声。走り追えたばかりの子供のような、腹式呼吸による吐息。僕は図らずも、ヘッドフォンをしたまま、ちょっとだけ勃起してしまい、かなり焦りながら、何とか至福の時間を終えた。心の中で(これはヤバい。ヤバいな)と無駄に反復しながら。
録音ブースを出て、床に直接座って手を叩いているその子に名を訪ねると「チャラのすけでぃ〜す」と、目の前にピースサインを押し付けながら、身体をくねらせて言った。これが後のcharaである。