「日本映画がすばらしいのは、安く作ってもいい作品ができることだ」
とほめた。一方で、こうぶちあげた。
「配給会社は利益を吸い取る。制作側がもうかるわけがない」
絶好調の日本映画だが、手放しで喜べないという関係者は多い。理由の一つが「配給会社だけがもうかる」現状だ。冒頭の式にも出席していたある映画関係者が打ち明ける。
「津川さんの指摘は正しい」
作品によって異なるが、日本では興行収入の5~6割を映画館が持っていき、あとは宣伝費に数億円、残りの3割程度が配給会社に入る。さらに残った分を製作委員会が分け合い、実際に手を動かした制作者の手元には、どんなにヒットしても最初に決めたギャラ以外入らないことが多い。
●映画作りには多様性
「誰も知らない」「そして父になる」などを生み出した映画監督の是枝裕和(54)も、こうした現状に危機感を抱く一人だ。
「ヨーロッパでは、監督が映画の著作権者になることが多い。だから権利配分が回ってくる。日本では、アイデアやソフトウェアに対するリスペクトもなければ、そこに対価を払うという発想もなく、『映画がヒットしたら成功報酬をのせてほしい』と制作者が提案しても、なかなか通らない」
日本映画を支えるアニメーション業界も、稼げているのはごく一部。日本アニメーター・演出協会(JAniCA)の15年の調査では、キャリアのスタートとなる「動画」「第二原画」といった職種の平均年収は110万円台だ。人材が定着せず、調査担当者は「予算の配分が下まで回ってこない構造が定着している。産業として成立していない」とまで言った。
制作者に金がまわらないため、作り手は資金力のある大手に限られる。
シネコンの興隆と引き換えに、独自に作品を選んで上映するいわゆる単館系の映画館も淘汰された。「誰も知らない」の配給を手掛けたシネカノンも10年に倒産。社長だった李鳳宇(リボンウ)(56)は「多様な映画文化を支えていた層の高齢化」を指摘したうえで、こう分析した。
「作り手と受け手の感性のずれが進んで経営が成り立たなくなった。また、技術的に映画が簡単に撮れるようになって日本映画の本数自体が急増し、逆にいい映画を見つけづらくなったことも大手偏重の傾向を進めた」
こうして日本の映画は数百万~数千万円で作るインディーズと、東宝をはじめとする大手配給会社が制作のみならず宣伝にも資金を大量に投下して200~300館規模で公開する大作に二極化した。
日本映画製作者連盟(映連)のデータでは、15年の日本映画で10億円以上の興収があったのは39本。邦画全体の6.7%に過ぎないが、興収の合計は898億円と全体の74.6%にも達する。上位と下位の格差が開いているのだ。
「誰も知らない」のように、1億数千万円で作り十数館規模の公開からスタートする中規模の映画がなくなったことで、映画を作る新人が育っていくステップも共に失われた。日本初のシネコン「イオンシネマ」を運営するイオンエンターテイメント取締役の水野千秋(62)も、
「このままでは映画産業は再び衰退するかもしれないと危惧している。市場を大きくするために我々も試行錯誤し新たな取り組みをしている」
と漏らす。是枝も続ける。
「映画文化が豊かになるためには映画作りの多様性が確保されていないといけない。東宝は企業としてはすばらしいが、好調ないまこそ、公開規模のバリエーションや新人育成のビジョンをみせて、映画文化にどう寄与するかを示してほしい」
●ヒットアニメの固定化
大金が動く大作の制作では失敗が許されず、プロデューサーや製作委員会などの意見が作品に反映されやすくなる。「観客の見たいものから逆算して作る」というプロデューサー主義の浸透が邦画の隆盛を導いたのは事実だが、
「監督がテーマと深く、強く向き合った作品が、世界で通用すると信じている。僕はそういう作品が好きだし、監督の作家性を邪魔ものにしないでほしい」
と是枝。前出のフジテレビ映画事業局次長、臼井裕詞も言う。
「プロデューサーが作りたいものを作らせているだけでは行き詰まる。前提は、面白いクリエイターがいてこそ。いまは再び、強い作家性のある監督が求められている時代です。私たちも、新しい作り方を再び模索しているところです」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161226-00000166-sasahi-soci
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君の名は以前は毛並みは違っても基本オタク向けだったからな
いやあの作品も割りとそうなんだけど
マンホールという映画を作るのにミスターはわざわざどうでしょうを終わらせてまで韓国に留学したんだから
で、映画じゃ旨味がないからオーパーツを復活させたとか
マンホール作った時は番組中断で、
番組終わってから数年後に韓国留学していたような
そっちか…思いつきで映画作ってたのかミスターは
監督がちゃんと配当受け取れるようになっているんだろうか
あれはラノベの利益は新海監督に入ってるだろうけどな
小説の印税でがっぽり
でも、ホントは「映画でがっぽり」じゃないと、
次の人につながらない
京アニが「聲の形」「響け!ユーフォニアム」でやったみたいに、
制作会社自らが幹事会社として製作委員会を立ち上げればいいんじゃない?
実写でも、アニメでもさ。
ただ、ヒットしてもしなくても「最初に決めたギャラ」が確実に貰える現在と違って、
ヒットしなかった場合、出資金の回収に時間が掛かったり、
最悪、回収出来ないリスクを被ることになるけどね。
製作委員会に出資しても映画館と配給が儲かる仕組みは変わらんよ
島田洋七は自分で作った映画の上映会を自分で開いて
その会場で自分の本を売ってる 全部自分に入る
結局、映画自体の収益じゃなくて副産物による収入なんだよなあ
だからマンガ原作のクソつまらない映画が乱造される事態になるのか……
マンガ原作でも面白くない原作に不味いソースかけてもよくないよ
漫画もフアタリ出してるしね
目標は10億超え位だったんだろ?
映画監督にはそれを言わないのな
制作も手法も方向性も違う作品が認められヒットしたってのは面白いと思う
まあ君の名はの数字はどれも異端過ぎるけど
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小説 君の名は。 (角川文庫) 新海 誠 KADOKAWA/メディアファクトリー |
ひとことでいうと、気概のある目利きプロデューサーを育てろってことですね
この手の業界話って
お前がやってみろって言う言葉を禁句みたいな風潮にして
夢想論ぼやいてるだけだよな。
革命起こそうって連中がいないからどうにもならないし
実際、どうにもならない問題だからどうにもならないんじゃないの
文句あるなら実際変えてみればいいのに
此のヴィトンは美品で価格も安価で落札出来ました。やはり
ヴィトンはいいですね。幾つ有っても飽きがきませんから
不思議です。ブランドという魅力は怖いです!!
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